WordPressでサイト運営をする時に、多くの人が最初に悩むのが「どのテーマを使うか」ということ。
- デザイン
- 機能
- SEO効果
など、テーマによって「強み」が違うため、テーマ選びは非常に重要です。ただ、個人的に1番重要だと思っているのが、「テーマへの依存性」です。
有名無料テーマ「Stinger」で当サイトを運営していて、オリジナルテーマ「4536」を自作した今、「ユーザー」と「開発者」の両方の視点でテーマ選びについて考えてみます。
人気WordPressテーマの特徴
最近(というかここ数年)の話だと思うんですが、管理画面で様々な設定ができるWordPressテーマが人気ですよね。
- SNSの設定
- Googleアナリティクスの設定
- CTAの設定
- メタタグの設定(SEO対策)
など、プラグインに頼らなくても、専門的な知識がなくても設定できるのが人気の秘密です。また、テーマによっては、ショートコードが豊富に用意されているものもあります。
テーマに依存することによるデメリット
ただ、冒頭で述べたように、なんでもかんでも管理画面で設定できたり、ショートコードなどの便利な機能があると、デメリットも考えられます。
その中でも、「テーマを気軽に切り替えれない」のは1番のデメリットと言えるでしょう。
なぜなら、プラグインと違い、「そのテーマ独自の機能」は、他のテーマでは基本的に使えないからです。当然のことですが。
SNSの設定などはほとんどダメージがないので問題ありませんが、
- メタタグ
- ディスクリプション
- ショートコード
なんかは基本的に「0」の状態になってしまうので、再度設定し直す必要があります。記事数が少なければいいですが、100記事以上あればかなり面倒です。
多くの人は同じテーマを使い続ける
もちろん、ある程度の知識があってカスタマイズできれば問題ありません。ショートコードなどの設定を切り替え先のテーマにコピペすれば使えるからです。(著作権を主張していればダメ)
でも、多くの人はそういうことができないはずなので、同じテーマを使い続ける必要があります。テーマの依存度が高ければ高いほど、替えづらくなります。
で、そこで問題になるのが、
- テーマのサポート中止
- 不具合のリスク
です。特に「テーマのサポート中止」は大きな懸念点でしょう。
サポート中止のテーマをずっと使い続けるリスク
同じテーマを何年も使い続けるということは、WEBサイトの構成も何年も変わらないということです。
でも、インターネットのような変化の激しい世界でWEBサイトの構成がずっと変わらないというのは、かなりリスキーです。
- 新しいコード(HTMLやCSS)
- 新しい規格・ルール
が登場し、「それまでスタンダードだったもの」が消えてなくなるからです。検索結果にも大きく影響します。
例えば、ここ数年でも
- ランキングシグナルにhttpsを使用
- モバイルフレンドリーへの対応
- HTML5/CSS3のスタンダード化
- 検索エンジンのアップデート
などの大きな変化がありましたが、未だに「PCページしかないサイト」や「推奨されていないタグで構成されているサイト」があります。
こういうのが、テーマに依存するリスクであり、ユーザーとして、開発者として、避けたいことでもあります。
オリジナルテーマを自作する時に意識したこと
だから僕は、今回自作したWordPressテーマ「4536」で独自の機能をそこまで用意しませんでした。
- SEO関係→All in One SEO Packなどのプラグインで
- ショートコード→テーマに依存しないテンプレートプラグインで
など、テーマ変更で影響が出るものはすべてプラグインで代用してもらうことにしました。有名なテーマでサポート中止のリスクが少ないのも理由の1つです。
そう考えると、「Stinger5」はとても秀逸なテーマでした。重要なものはすべてプラグインで設定する仕様になっていたからです。
まとめ
開発者としては、自分が開発したテーマを長く使って欲しいという思惑が当然あるし、それは至って普通のことです。
でも、あまりにも多機能なテーマでサイト運営する場合、ユーザーにとっては、今回ご紹介したようなリスクが少なからずあるということも忘れてはいけません。
気分によってテーマを変えようと思っている方は、できるだけシンプルなテーマを使うべきでしょう。もしくは、多機能なテーマであっても、プラグインで代用するとか。
完全に趣味でサイトを運営するならそこまで気にしなくてもいいと思いますが、ある程度真面目にサイト運営するなら注意したいところです。